効率よく快適に作業できるよう、作業場内を明るくしたり照明の配置を工夫します。
《なぜ》
1)効率よく作業するには、作業場内を十分な明るさに保つ必要があります。
特に視力が低い方は早く疲労する傾向があります。
果実など生産物の選別は、鮮度や色を判別するために、
部屋の明るさ、照明、壁の色も能率、精度に大きく影響します。
2)照明のまぶしさについては、
(1)光源(電灯、太陽光)が直接目に入る場合
(2)光沢のある作業台等に反射する場合 があります。
このようなことがあると、対象物が見にくく、不快感が伴い、
作業効率が低下する上に、目が早く疲労します。
《どのように》
1)太陽光を採り入れます。(例:窓をきれいにする、窓の近くで作業する、窓を大きくする、高い位置に窓を取り付ける、ブラインドを設置する)
2)太陽光を利用しにくい時は、電灯で明るさを調節します。
全体照明は部屋全体に行き渡るようにします。(一方向のみではカゲができ、作業がしづらくなります。)
3)高周波の蛍光灯や白熱灯等ちらつきの少ない照明を使用します。
4)視力によって適切な明るさが異なります。各自が作業しやすい明るさになるよう電気スタンド等の手元照明で調整します。
5)壁と天井の色を工夫します。(例:明るい色を塗装する。ただし、反射光でまぶしくならないようにつや消しのものを塗装する。)
6)照明のまぶしさは2種類あります。
(1)光源(電灯、太陽光)が直接目に入る
(2)光沢のある作業台等に反射する
前者では、光源が直接見えないよう窓にカーテンを掛ける、電灯の高さを調整する、電灯フードを取付ける、つい立てを立てる等の対策をとります。
後者では、光沢のある面の角度を変える、覆いを掛ける、つい立てを立てる等対策をとります。
《追加のヒント》
1)太陽光が強すぎる場合は遮光します。(例:カーテン、ブラインドを調節する)
2)照明のちりやほこりは定期的に清掃し、明るさを維持します。
3)時々、視力検査を行い通常より著しく低下している場合は、休憩するか別の作業をするようにします。
例:下の小さな文字が読めない場合は休憩します。
視力検査見えますか?
4)目の疲労を少なくするためには、対象物の背景も重要です。作業台の色を工夫したり、作業に関係ないものを目の前から取り除きます。
5)生産物の選別作業では、鮮度や品質の判定のために照明の色も重要です。太陽の下と同じように見える色のものを使用します。
6)通路にも照明を設置します。その時は、照明スイッチを出入口付近かセンサ付きライトを設置します。
7)照明のスイッチの位置が分かりやすいように、蓄光式シール等を貼ります。
8)屋外の夜間作業は安全に注意します。
引用:
農作業現場改善チェックリスト - 農作業安全情報センター